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金属の錆に悩む前に…無電解ニッケルメッキを選択!

金属の錆に悩む前に…無電解ニッケルメッキを選択!

鉄やアルミニウムなどの金属は、腐食に伴って錆を生じます。工業製品を扱うなかで、鉄やアルミニウムは非常に利便性の高い金属ですが、避けられないことですね。

そのため、工業製品を製造する多くのシーンで、メッキが活用されています。金属の錆の元である腐食を防ぐために有効なのが、無電解ニッケルメッキです。

本記事では、錆を生じさせないための有効な対策方法のほか、無電解ニッケルメッキ内部に生じてしまう錆のリスクを抑える対策を紹介します。参考にしていただければと思います。

金属の錆はなぜ発生してしまうの?

錆発生のメカニズム  

鉄やアルミニウムなどの金属は、腐食に伴って錆が発生します。

具体的に、最も身近な金属の鉄やアルミニウムの場合でみていきましょう。

鉄の場合、空気中の水によって金属表面がイオン化し、酸化物が発生してしまうことで比較的簡単に錆が生じてしまいます。

アルミニウムの場合は、空気中でも薄い酸化皮膜が生成されることで腐食に強いと言われています。しかし、酸性またはアルカリ性の強い環境で酸化皮膜が破壊されると、やはり錆が発生してしまいます。 

錆が発生するとどうなる?錆が発生したときのリスク

錆が発生し、腐食が進んでしまうと、構造物の損傷や破壊、電子部品の機能低下・損傷などのリスクが生じてしまいます。

構造物の場合

構造物であれば、錆は肉厚の減少や亀裂の発生を引き起こします。

これは本来構造物の持つ強度の低下につながり、最悪の場合、構造物の破壊を起こしてしまいます。

たかが錆ですが、腐食によって構造物が壊れてしまう事例は少なくはなく、決して甘く見てはいけません。

電子部品の場合

では電子部品などで、壊れない程度であれば、錆が発生しても大丈夫なのでしょうか?

実は、錆のリスクは他にもあります。錆によって電流が流れにくくなり、機能が大幅に低下するなどしてしまいます。

他にも、見た目の劣化、人体への影響など、錆が発生してしまうと、デメリットはたくさんあります。ですから、できる限り錆を発生させないことが重要となります。 

錆や腐食を防ぐためにどうすればいい?

錆びや腐食を防ぐための手立ては次の2つ。

  1. 錆びや腐食の発生しにくい素材を使う
  2. 素材にメッキする

詳しくみていきましょう。

錆や腐食の発生しにくい素材を使う

簡単にできる手立てとして、元から錆の発生しにくい金や銀のような金属素材を使うという方法があります。金は、古代エジプトのツタンカーメンの黄金の棺が現在も残っているように、錆びにくい素材としてよく知られています。

しかし、現実はなかなかそういきませんよね。

金も銀も言わずと知れた高価な金属。さらに加工性なども考慮すると、工業製品は鉄やアルミニウムのような金属で作ることが多いです。

素材にメッキする

そこで、錆や腐食を防ぐために、鉄やアルミニウムにはよく表面処理を行います。その中でも、メッキは被メッキ物の表面に薄い膜を生成させる方法です。とても有効な手法なので、実は身近にある工業製品にもよく使われています。

アルミニウムの有効なメッキ方法とは?

鉄鋼材などには亜鉛メッキという方法があるのですが、実はアルミニウム材へのメッキ方法は、かつてはそれほど確立されていませんでした。しかし、実際にはアルミニウムへのメッキの需要もたくさんあり、現在ではいくつかの方法が開発されています。中でもよく使われる有効な方法はニッケルメッキです。

ニッケルというのは耐食性に優れた物質です。ニッケルメッキには、主に電気メッキ無電解メッキの2つの種類があります。

無電解ニッケルメッキ が錆を防ぐために有効な理由

 電気メッキと無電解メッキとの違い

電気メッキが文字通り、外部の電源から電子を供給して内部の化学反応を起こすのに対し、 無電解メッキは外部からの電源を使用しません

では、どのようにニッケルを付着させるのか?

無電解ニッケルメッキは、メッキ液内の還元剤が酸化し、電子を放出してニッケルイオンを還元することを利用した表面処理方法です。なお、無電解ニッケルメッキは「無電解ニッケル‐リンメッキ」が一般的で、リンが含有されています。

リンの含有率が高いほど、耐食性も増します

無電解メッキの仕組み

無電解ニッケルメッキは、メッキさせたい物を液に浸しておくだけで化学反応が生じ、それによりメッキができます。

メッキができる過程は、このようになっています。

  1. 還元物と被メッキ物が化学反応を起こす
  2. ニッケルが生成し、被メッキ物に付着
  3. 析出されたニッケル自身が新たな触媒となり、皮膜は何層にも成長

③でニッケルはそのプロセスを繰り返し、メッキ液に浸している間は何層にもなって厚さを増してゆきます。

無電解ニッケルメッキの持つ高い耐食性  

無電解ニッケルメッキでは、リンの含有率が高いほど耐食性も増します。弊社ではリンのパーセンテージもご希望に応じて変更できます。

また、錆の発生は、「ピンホール」と言われるメッキ表面に点在する空孔の数が少ないほど起きにくいです。このピンホールの少なさも、無電解ニッケルメッキにとって重要な特徴です。

無電解ニッケルメッキは、表面処理の過程で、何層にもなって厚さを増していきますが、これを「層状構造」と言います。「層状構造」を持つ無電解ニッケルメッキの場合、ある層にピンホールがあっても、他の層がカバーすることができます。

ピンホールが少なくなるということは、無電解ニッケルメッキは錆が発生しにくいメッキ方法ということになります。

さらに、無電解ニッケルメッキはどんな形状でも均等にニッケルが付着します。電気メッキのように電極の位置との関連性も当然ありません。そのため寸法精度や形状精度が良く、どこでも均一なメッキ厚さに仕上がる利点もあります。   

無電解ニッケルのその他のメリット4点

無電解ニッケルメッキは耐食性を高めるだけでなく、その他にメリットが4点あります。

①複雑な形状にも均一にメッキできる

寸法精度や形状精度が高く、均一なメッキ厚を保てることは、より細かい形状の物にもちゃんとメッキできるということになります。

②メッキをあきらめていた部品にもメッキが可能!

この特徴は、とても細かい形状を持つ精密部品などをメッキする上では、ある意味耐食性に並ぶぐらい重要なことです。無電解ニッケルメッキは、他のメッキ法では完全なメッキが困難だったものにも適用されることも多いのです。

③硬度を高める

④耐摩耗性を高める

この他、硬度や耐摩耗性といった機械的性質にも優れた特性を持ちます。これはリンの含有によるところも大きいのです。

錆を防ぐはずの無電解ニッケルメッキ内部に錆が発生?どうする?

高い耐食性を持つ無電解ニッケルメッキですが、それでも条件によっては錆が発生してしまうこともあります。そのリスクを抑えるためにどうしたらいいのでしょうか?

対策としては、次の5つがあります。

  1. 膜厚を厚くする
  2. 被メッキ物の表面粗さを小さくする
  3. メッキの前処理を見直す
  4. メッキの後処理を行う
  5. メッキ液の管理

錆発生の最大要因はピンホール!膜厚を大きくすることでリスク回避

まずは、錆が発生してしまう原因から順に詳しくみていきましょう。

錆の発生の最大要因はピンホールです。ピンホールは皮膜が厚いほど少なくなります。ですから、メッキの膜厚を厚くするほど錆の発生を抑えることができます。

メッキの膜厚が厚いほど、錆の発生を抑えることができる試験結果がこちらで、画像のように膜厚が厚いものほど、錆の発生が少なくなっています。

詳しくはこちらの記事紹介しております。

ただし、メッキをそこまで厚くできない場合もありますし、この方法は費用や時間の問題にも影響してしまいます。そこで、それ以外の方法もご紹介します。

被メッキ物の表面粗さが影響

被メッキ物の表面粗さも、ピンホールを減らす役割を果たします。電気メッキほど顕著ではありませんが、無電解ニッケルメッキも表面粗さの度合いが小さいものほどピンホールが少なくなります。したがって、錆の発生を防ぐこともできます。

メッキの前処理が有効

対象物に付着する油や不純物は錆の大きな原因です。これらは加工時に付着していることが多いのですが、ニッケルの付着の邪魔をしてしまいます。そこで、あらかじめメッキ前に脱脂洗浄や酸洗いを行うことで、アルミニウム面に綺麗にニッケルの皮膜が付着してくれ、錆の発生も抑えられます。

防腐剤などによる後処理

また、表面処理の前処理と合わせて、防錆剤や重クロム酸溶液によるメッキ後処理も有効な方法です。 

メッキ液の管理も重要です

なお、メッキを行う側にとってメッキ液の管理は重要なメンテナンスとなります。不純物が混ざったメッキ液では錆の発生の可能性が出てしまうからです。

弊社では、メッキ液を十分に管理し、不純物をなるべく少なくし、ピンホールの生成も防いでいます。もし、他社で無電解ニッケルメッキを施した製品で、錆が発生した場合もお気軽にご相談ください。

まとめ  

無電解ニッケルメッキ カニゼンメッキ

金属素材の錆を防ぐための対策として、無電解ニッケルメッキが有効です。

今回は、その理由とそれでも起こりうるリスクの対処法について解説しました。内容は次のとおりです。

  1. 無電解ニッケルメッキにより耐食性を高めることができる
  2. メッキをあきらめていた部品にも無電解ニッケルメッキが可能
  3. 無電解ニッケルメッキにも錆発生のリスクがある
  4. 無電解ニッケルメッキの錆発生の最大要因はピンホール
  5. それでも起こり得る無電解ニッケルメッキの錆発生にも、膜厚を厚くするなど5つの対策ができる

無電解ニッケルメッキは、アルミニウムなどの金属や精密さを求められる電気電子部品、精密機械部品などでも高い耐食性を示し、錆の発生を抑えられる有効な表面処理方法です。

また、被メッキ物の表面粗さを細かくする、酸洗いなどの前処理を行う、防錆剤などの後処理を施すなどによってもより高い耐食性を保つことができます。

錆でお悩みの方、無電解ニッケルメッキのご相談はこちらにお問い合わせください。

お気軽にお問合せください。

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経営者インタビュー 元プロボクサー畑山氏に取材して頂きました。