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JIS規格H8645無電解ニッケルメッキの品質をチェック!

JIS規格H8645無電解ニッケルメッキの品質をチェック!

全国に数多くあるメッキ業者を選ぶとき、あなたはどんな基準でチェックしていますか?

見積もりを送った時、安くしてくれる?それとも「いい品質」で納品してくれるところでしょうか?

「いい品質」のメッキを納品してくれるかどうかって非常に重要なところですよね。しかし、見積や発注の段階で見極めにくいこともあるかもしれません。

こういった際に、JIS規格にのっとった検査をしている業者であるかどうか、品質を確認することが重要となります。メッキを発注する際には、用途や目的を目安にすることが多いと思いますが、JIS規格に則った品質確認も重要です。

この記事では、JIS規格にのっとった無電解ニッケルメッキの品質の確認について、解説していきます。

JIS規格とは?

JISとはそもそも何?

JIS規格とは、「日本産業規格」の意味。

JIS」は「Japanese Industrial Standards」の略です。

日本規格協会による「JISとは?」はこちら

日本の産業製品に関する規格や測定法などが定められたもののことです。

 JIS規格では、次のことを目的として一定の基準が定められています。

  • 経済・社会活動の利便性の確保(互換性の確保等)
  • 生産の効率化(品種削減を通じての量産化等)
  • 公正性を確保(消費者の利益の確保、取引の単純化等)
  • 技術進歩の促進(新しい知識の創造や新技術の開発・普及の支援等)
  • 安全や健康の保持
  • 環境の保全等

 

JISはなぜあるの?

産業標準化法に基づいて制定される国家規格として、

生産におけるコストの低減取引の単純公正化

使用・消費の合理化などに重要な役割を果たすために必要です。

企業側が一定のルールのもとに、製品の品質を守ってくれるなら、発注側も安心して依頼することができます。まったく知らなかった企業であっても、JIS規格にのっとっているということであれば、一定の信頼ができるでしょう。

また、このように日本の製品の品質をしっかり保てば、
全体として日本の業界の品質が国際的にも認められるということにもつながります。

国際規格(ISO)というのもあります。ISOも、JISのように一定の品質を保つための世界基準の規格です。

メッキとJIS

私たちの日常生活の商品では、コンセントなどさまざまなものに表示されているJISマークですが、メッキの場合ですと、どうなるのでしょうか?

メッキの場合は、外観や膜厚など項目が細かく分かれて、一定の品質を守るための規定がされています。

 

JIS規格で定められているメッキ一覧

現在、JIS規格および対応国際規格に規定されているメッキ種および後処理は、無電解ニッケルメッキも含めて15種類となっています※(2016年時点。参照下記)。

電気亜鉛めっきや工業用クロムメッキ、装飾用の金メッキなどさまざまなメッキについて規定されているのです。

 ※『設計者のためのめっき設計仕様書の書き方』より

実は発注もJISで決められている

実は発注についても、JISで定められています

JIS規格では、発注者側は

「発注に当たって部品設計とともに発注書またはめっき加工仕様書に次の基本事項を記載しなければならない」

としています。

基本事項は以下になります。

  1. 素地材料の性質、状態および仕上がり
  2. めっきの記号
  3. めっきの有効面
  4. めっきの外観
  5. 許容できるめっき表面の欠陥の種類、大きさ、範囲および場所
  6. 後処理(防錆処理)の有無
  7. 密着性と密着試験方法
  8. 必要とするめっき品質とその試験方法
  9. めっき前後の熱処理
  10. めっきされた部品に対する特別な包装の必要条件
  11. その他、特別な前後処理および制限

しかし、これら基本事項については、受渡当事者間の協定によって省略してもよいとしています。

使用環境条件の程度を示す等級

また、JISやISOでは、これらに加えて使用環境条件の程度を示す等級も定められています

ISO国際規格では、「めっき設計仕様書」の記入方法について、国際規格のメッキ種番号に、メッキが耐えうる使用環境条件の程度がわかる等級を追記する必要があるとされています。

ISO国際規格の場合

・等級4:極めて過酷な環境下で使用する

・等級3:激しい環境下で使用する

・等級2:普通の環境下で使用する

・等級1:穏やかな環境下で使用する

JIS規格の場合

  • 使用環境A:腐食性の強い屋外環境下で使用する(海浜、工業地域など)
  • 使用環境B:通常の屋外環境下で使用する(田園、住宅地域など)
  • 使用環境C:湿度の高い屋内環境下で使用する(浴室、厨房など)
  • 使用環境D:通常の屋内環境下で使用する(住宅、事務所など)

無電解ニッケルメッキのJIS規格

無電解ニッケルメッキのJIS規格はどのように規定されているのでしょうか?

無電解ニッケルメッキは、JIS H8645により、鉄や鋼、および非鉄金属素地上に防食性、耐摩耗性などの目的で施した有効面の無電解ニッケル-リンメッキについて規定されています。

等級と最小厚さ

等級およびメッキの最小厚さについてはこちらをご覧ください。

 

記号

JISH0404にて規定されています。左から順にこのようになっています。

メッキを表す記号素地の種類を表す記号メッキの種類を表す記号メッキの厚さを記号メッキのタイプを表す記号後処理を表す記号:使用環境を表す記号

 例えば、無電解ニッケルーリンーメッキ(素地アルミニウム合金、3μm、通常の屋内環境)
の場合ですと、

Elp-Al/Ni-P3 /D
となります。

メッキの記号表記について、詳しくはこちらをご確認ください。

無電解ニッケルメッキの品質確認・検査方法

無電解ニッケルメッキの品質確認をするための検査方法について解説します。

メッキの品質については次の11の項目があります。

  • 外観
  • 皮膜
  • 表面粗さ
  • 最少厚さ
  • 硬さ
  • 密着性
  • 多孔性
  • 腐食防止
  • 耐食性
  • 耐摩耗性
  • はんだ濡れ性

それぞれ次のように定められています。

  • めっきの外観

めっきの外観は、外観試験によって試験を行い、表面は平滑で、ピット、膨れ、剥離、割れ素地または下地めっきの露出、
その他使用上有害な欠陥があってはならない

  • めっき皮膜の化学成分

めっき皮膜の化学成分は、分析試験によって試験を行い、下記(表2)に適合しなければならない。

  • めっきの表面粗さ

めっきの表面粗さは、粗さ試験によって試験を行い、その値は受渡当事者間の協定による。

 

  • めっきの最小厚さ

めっきの最小厚さは、厚さ試験によって試験を行い、表に適合しなければならない。

  • めっきの硬さ

めっきの硬さは硬さ試験によって試験を行い、ビッカース硬さ500以上、ヌープ硬さ450以上とする。

なお、附属書7ビッカース硬さ600~1000とすることができる熱処理条件を示す

(備考 試料のめっき厚さは50μm以上とする。)

  • めっきの密着性

​めっきの密着性は、密着性試験によって試験を行い、めっきの剥離または膨れがあってはならない

  • めっきの多孔性

めっきの多孔性は、多孔性試験によって試験を行い、その品質は、受渡当事者間の協定による。

  • 素地の腐食防止

素地の腐食防止は、耐食性試験によって試験を行い、その品質は受渡当事者間の協定による。

  • めっき皮膜の耐食性

めっき皮膜の耐食性は、めっき後処理を行った後耐食性試験によって試験を行い、JIS H8502に規定するレイティングナンバーで9以上でなければならない。また、その後処理、試験時間及び外観変化は受渡当事者間の協定による。

(備考 必要に応じて、JIS H8502に規定する腐食減量法によって評価してもよい)

  • めっきの耐摩耗性

めっきの耐摩耗性は耐摩耗性試験によって試験を行い、その評価方法は受渡当事者間の協定による。

(備考:試料のめっき厚さは20μm以上とする)

  • めっきのはんだ濡れ性

めっきのはんだ濡れ性は、はんだ濡れ性試験によって試験を行い、浸漬した部分は均一にぬれており、はんだの表面は平坦でこぶがあってはならない

​(備考 はんだ濡れ性試験の後、密着性試験のうち曲げ試験を行い、はんだがうろこ状にとんだり、剥離があってはならない

詳しくはこちらでも解説しております。 

無電解ニッケルメッキの検査項目、どこに着目すべき?

無電解ニッケルメッキの品質検査については、特に次の3つを確認することが重要です。

耐食性は無電解ニッケルメッキの用途として特に多い要素となります。耐食性を用途とする場合、その試験方法や試験結果をしっかり確認しましょう。

耐食性の検査方法とは?

  • 中性塩水噴霧試験法

無電解ニッケルメッキの耐食性の検査方法として、中性塩水噴霧試験法というものがあります。

この試験の主な試験条件は【JIS H 8502】によって規定されています。

塩水噴霧試験とは、塩水噴霧試験装置を使用して塩化ナトリウムを噴霧した霧が自然落下する雰囲気において試料を放置し、一定時間後の腐食状態を調べる試験方法です。 

通常ですと、メッキが施されていない製品を塩水の雰囲気中に放置した場合、サビが発生します。

しかし、無電解ニッケルメッキを施しますと、耐食性が強くなることがこちら塩水噴霧試験により実証されています。

下の画像をご覧ください。弊社が上記の中性塩水噴霧試験法によって得たサンプルの事例となります。

 

サンプルは2つとも無電解ニッケル皮膜をほどこした素材です。左側が膜厚3㎛、右側が膜厚5μmです。それぞれに塩水を噴霧して、上が8時間、下が24時間続けた試験結果です。

画像から、膜厚が大きいほど、耐食性が強くなることがわかります。

耐食性に優れた無電解ニッケルメッキ皮膜ですが、膜厚によっても耐食性が変わります

塩水噴霧後の評価画像を見ていただくと、塩水噴霧を8時間続けると膜厚3㎛ではやや白錆が発生します。同様に24時間では、どちらにも錆は若干見られるものの膜厚5μmの方が3μmに比べサビの発生が少ないことがわかると思います。

 

塩水噴霧試験の試験条件についてはこちらをご覧ください。

※試験データは当社比。他社の無電解ニッケル3㎛と弊社の無電解ニッケル3㎛は必ずしも同一ではありません。

このほかの耐食性試験

このほかの耐食性試験については、酢酸塩水噴霧試験キャス試験フェロキシル試験などがあります。

酢酸塩水噴霧試験

酢酸酸性の塩水を噴霧することで、耐食性を調べる試験です。

pH3.1~3.3で塩水噴霧試験を行う。(pH以外は中性塩水噴霧試験に準じる)

​キャス試験

銅塩の添加で腐食作用を促進した酢酸酸性の塩水を噴霧することで、耐食性を調べる試験です。(pH3.03.2 50±5℃

最終がクロムめっきの製品に適用される。

フェロキシル試験(有孔度試験 青色斑点)

鉄素地上の銅-ニッケル、ニッケル-クロム、銅-ニッケル-クロムの耐食性試験です。

判定方法はレイティングナンバーにて表しています。

(腐食面積により1~10で表す。10が耐食性が良い)

詳しくはこちらをご確認ください。

まとめ

 

JIS規格にのっとった検査・品質確認が重要

JIS規格は、経済社会活動の利便性確保のほか、生産におけるコストの低減取引の単純公正化使用・消費の合理化などに重要な役割を果たすために必要です。技術進歩の促進や健康安全、環境保全といった目的もあります。

品質だけでなく、発注や受注においても一定の基準を設けることで、発注者と受注者の信頼関係の構築にもつながります。

JIS規格にのっとった検査をしているか、品質確認がされているかチェックしましょう。

JIS規格にのっとった検査・品質確認をしてくれる業者に発注しよう

JIS規格にのっとった検査や品質確認をしてくれる業者に発注することが重要です。メッキを発注する際、用途や目的にもとづいて選定されると思いますが、メッキ業者選びの際には、JIS規格にのっとった検査や品質確認をしっかりしてくれる業者に発注しましょう。

無電解ニッケルメッキは、発注についてもJISで定められているので、規格に沿って発注していただくと疎通の漏れがなく、スムーズです。

弊社はJIS規格にのっとった検査・品質確認を行っております

弊社では、JIS規格にのっとった検査・品質確認を行っております。無電解ニッケルメッキの品質項目として特に重要となる耐食性については、中性塩水噴霧試験を用いています。

お問い合わせはこちら

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経営者インタビュー 元プロボクサー畑山氏に取材して頂きました。